STEP1

目的設定

1-08
現場とIT部門のチーム

現場メンバーとIT部門が入ったチームで進める。
イラスト
状況

kintoneを使った業務改善プロジェクトには、現場リーダーを中心に少人数が参画している。立ち上げ期なので、プロジェクトはこの最少人数で進めるとよいだろう、と考えている。

▼その状況において
問題

現場リーダー中心の最少人数だけでは、【現場主体の業務改善】の実現が難しい上、システムの構築・浸透に関する知見も不足してしまう。

現場リーダー中心の最少人数でプロジェクトを進めると、このメンバーのみがプロジェクトの目的や意義、kintoneの使い方を理解した状態になる。これではその他多くの現場メンバーや、間接的に業務に関わる部門のメンバーにこれらのことが伝わらず、広く現場から業務課題や改善アイデアを集めることが困難になる。

一方IT部門から参画がない場合、kintoneが社内の公式ツールとして認知されず、利用開始後にkintoneから他のツールへ変更を依頼されることも起こりうる。また、kintoneと社内の他システムを連携したい場合に、協力や許可が得られなかったり、依頼時のコミュニケーションコストが高くなる可能性もある。

▼そこで
解決

プロジェクト開始時に、現場メンバー、IT部門の双方にプロジェクトに参画してもらう。

チームの結成時に、それぞれのメンバーの役割を明確にし、理解してもらった上で参画してもらう。

現場メンバーには、現場の状況を一番理解している立場として、次の役割での参画を依頼する:
・対象業務の業務課題に関してプロジェクトチームにインプットをする
・プロトタイプが出来たタイミングで、実際の業務で利用し、フィードバックを行う
など

IT部門には、社内のシステム全体を俯瞰できる立場から、次の役割での参画を依頼する:
・kintoneの設計・構築・運用方法について助言する
・kintoneを使った業務システムの構築・運用をする
・他システムとの連携や、セキュリティに関して情報提供をする
など

プロジェクトメンバーには、対象の【業務の付加価値】(1-05)や【システム化のコンセプト】(1-07)を説明した上で理解してもらい、主体的に参加してもらうことが大切だ。

また上記以外の対象業務に直接関わらないメンバーであっても、プロジェクトで対象とする業務スコープから必要と判断すれば、参画を依頼するのもよい。また、プロジェクトに参画していない残りの現場メンバーにも、定期的にプロジェクトの進捗状況を伝えるのもよい。

▼その結果
結果

現場メンバーが参画することで、現場での業務課題や改善アイデアを出してもらいやすくなる。現場目線の業務課題や改善アイデアは、使うシステムを便利にしていく貴重な種となる。

また、プロジェクトに参画している現場メンバーがkintoneについて【一足先に】(1-11)を理解すれば、kintoneの特徴を活かした使い方のアイデアが出てくるかもしれない。このことはアプリの開発・保守の効率をあげることにもつながる。

さらに、彼らがkintoneのアプリの作り方を覚えれば、現場メンバーが作って使う「現場主導のアプリ(システム)」にすることもできる。これにより、システム面の課題に関して毎回IT部門に依存する必要もなくなるため、現場メンバーとIT部門との運用時の役割分担もしやすくなるはずだ。

また、IT部門が参画することで、システム運用開始後にもIT部門からツールや運用について技術的なサポートが得られ、ツールとしても安心して継続利用できるようになる。

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