STEP3

設計と構築

3-21
同一ドメインから

情報共有量が増えるように、意識的に環境を用意する。
イラスト
状況

社内メンバーと、複数の組織に所属する社外メンバーが協業するプロジェクトで、kintoneを利用する。
kintoneにはプロジェクトに関する情報を集める予定だが、複数の関係者から情報の見せ方や管理方法について様々な要望が上がってきた。たとえば以下のような具合だ:
・「プロジェクトオーナーである自社メンバーはkintone上のすべての情報を閲覧・管理したいが、協力会社各社に所属するメンバーはそれぞれに関わる内容のみ見えるようにしたい。」
・「プロジェクト全体に関わる案内やファイルは全員で利用できるようにしたいが、自社と特定の協力会社のみの連絡は他の協力会社からは見えないようにしたい。」
・「協力会社に所属するメンバーからは、他の協力会社に所属するメンバーのプロフィールは見えないようにしたい。」

▼その状況において
問題

各社要望の権限設定を考えるとkintoneのドメインを分けたくなるが、それではデータの二重管理や余計なコストがかかってしまう。

異なる複数の企業やチームでkintoneを利用する場合、情報共有の範囲や管理者の配置、契約方法等が考慮事項に上がり、検討が複雑になることがあるのだ。
さらにプロジェクトでは、関わる情報を一元管理したいという思いもあるし、管理者の観点からは、ドメイン環境の構築方法によって運用管理を過度に複雑にしたくないとも考える。

▼そこで
解決

まずは情報共有量の多い、同一ドメインでのkintone環境の構築から検討を始める。

同一ドメインでのkintone環境では、「スペースのスレッド」や「ピープル」といったkintoneのコミュニケーション機能を活用できるケースが多く、情報共有の量が増えやすい。
関わる各社メンバーからさまざまな要望が出ると思うが、【開かれた情報】(0-03)を踏まえて、まずは情報共有の量が増えやすい同一ドメインを前提とし、それに合わせて運用やルール作りの検討をするとよい。

同一ドメインでのkintone環境の構築では、情報の見せ方、使い方、運用方法等の条件によっていくつかバリエーションがある。
・通常の利用方法
・組織間アクセス権を利用する方法
・ゲストスペースを利用する方法
など

同一ドメインが難しい場合には、ドメインを分けたkintone環境の構築を考えよう。この場合も、実現方法にはいくつかバリエーションがある。
・kintoneと連携サービスを利用する方法
・kintoneを複数ドメイン用意し、ドメイン間を連携する方法
など

これらkintone環境のバリエーションについては、次のパターン実践ガイドに詳細な記載があるので、構築時には参考にしてほしい。

▼社外やり取りを行う場合の設計(パターン実践ガイド)
https://kintone.cybozu.co.jp/kintone-signpost/guide/external_communication.html

▼その結果
結果

考慮事項が増えた場合も、【開かれた情報】(0-03)を踏まえて、順に環境構築の検討を進められる。 プロジェクトにおいて【開かれた情報】(0-03)という状態を実現できれば、プロジェクト内での情報共有の量も増えるだろう。

パターン実践ガイド

このパターンを活用・実践する際には、次のパターン実践ガイドの情報を参照してください。

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