リリースと定着
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アプリ発見の工夫
- 状況
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kintone上にアプリが増え、システムの複雑度が増してきた。
- 問題
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必要なときに目的のアプリが見つけづらく、ユーザーの利便性を損ね、場合によってはアプリが使われなくなってしまう恐れがある。
kintoneのトップページから目的のアプリへアクセスする方法がわからず右往左往したり、アプリの用途を勘違いして誤った場所にデータを入力してしまったりするケースが多発する。アプリが複数ある場合、その中から目的のものを見つけ出すのも、初心者にとっては難しいかもしれない。こうしたことで、現場メンバーがkintoneを「使いづらい」と認識してしまえば、せっかく用意したアプリも使われなくなってしまうかもしれない。
- 解決
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アプリへの導線を整備し、アプリ名やアイコンを工夫することでアプリを見つけやすくする。
まずは認識しやすいアプリ名やアイコンにし、各アプリを「誰が」「何の目的で」使うものなのかがひと目で分かる状態にする。
たとえば、「出張申請」アプリであれば、アイコンに飛行機をイメージするイラストを使うなどして視認性を向上させる。類似の業務に関わるアプリであれば、アプリアイコンの色やアプリ名に共通性をもたせるのもわかりやすい。またアプリ名に「全社」や「営業」といった部署名を入れて誰が使うものかを明示しておくのもよい。適切なアプリ名は、検索性を向上するし、わかりやすいアプリアイコンは利用者の理解の速度を高める。
その上で、利用者の導線にこだわり、ひと目で目的のアプリが目に入ってくるポータルやスペースを整備する。このとき、ポータルやスペースは画像を使うなどデザインを工夫して、利用者にとって直感的でわかりやすいものを作ることが大切だ。利用者に「お気に入り」や「ブックマーク」の機能を周知し、利用者個人がよく使うアプリや重要なアプリへの導線を確保する方法を周知するのも良い。
たとえば、全社で「出張申請」アプリをよく使うのであれば、ログイン後すぐ目に入るポータルにアプリのリンクを置いておくのもよい。またアプリアイコンと同じ画像を配置しておけば、わかりやすさはさらに向上する。
- 結果
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現場メンバーは、画面を見たときの迷いが減り、目的のアプリを素早く見つけられるようになる。
また、わかりやすいアプリアイコンやアプリ名は、業務中の会話でも使われはじめ、現場メンバーのシステムへの愛着も高めてくれる。このことは、現場メンバーにとってアプリやkintoneの使いやすさを向上し、その利用頻度を上げることにつながるだろう。補足:アプリアイコンやアプリ名に加えてアプリの「デザインテーマ」もこだわって設定すれば、万が一異なるアプリを開いた場合も、視覚からその間違いに気づけるかもしれない。視覚的にも利用者が使いやすい設定を目指そう。