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〜さとやまエネルギーとは、なんぞや〜
「エネルギーの新しい未来を実現する」をビジョンに掲げ、長野県の中山間地域で自然エネルギー事業を推進するローカルベンチャー企業です。
〜 kintone × Google 〜
<kintone利用対象業務>
-スペース
・発電所プロジェクト管理のやりとり by「Nagawa」「Shimashima」「○○」
(それぞれ河川名でありプロジェクト名。順に1号目、2号目、3号目)
・地点開発および流量調査の情報管理とやりとり by 「Survey&Develop」
・バックオフィス業務のやりとり by「Corporate」
・CADオペレータと設計担当者間でのCADデータやりとり by「CAD管理」
・施工元請けで関与する関係会社との工事取りまとめ情報のやりとり by「ながわ&○○(工事元請会社名)」
・kintoneのQ&Aまとめ by「kintoneのQ&Aまとめ」(操作で不明だったことをQ&A形式でまとめている)」
-アプリ
・「工数管理」
各プロジェクトで、何の仕事にどれくらいの時間を費やしたかを入力し管理するフォーマット。
プルダウン式で手間なく入力できるように設定。
*発電事業では、そのプロジェクトごとに特別目的会社=通称SPCと呼ばれるペーパーカンパニーを設立し、本体である
さとやまエネルギー間での発注売上という処理をするため、工数管理という作業が必要になる
・「議事録管理」
社内外打合せのアジェンダづくり&議事録作成に使用。打合せにて確認すべき内容を関係するメンバー間で擦り合わせを
しておくことで、当日の打合せで漏れなくスムーズに進行できるようになった。
打合せ終了後も同じトピック内に書き込みアクションまで落とし込み、「Nagawa」「Shimashima」をはじめとする
各スペースの然るべきところへと情報が移行管理されていくようになっている。
・「簡単振り返り」
各メンバーへの面談は人事担当者によって実施されるものの、時間的制約もある中で定期的に行うことは難しい。
それでも、各メンバーが今どのような業務をして、どのようなことに不満を抱えているのかを顕在化させる仕組みが
必要とのことで導入。
毎日の入力は義務化されている訳ではないが、何か愚痴やイライラが溜まっているときの捌け口&周囲がそれに気づく
機会として密かに一役買っているアプリ
・「タイムカード」
文字通り、勤怠管理をするためのアプリ。サイボウズLive利用時は、Excelで入力管理していたが月ごとの処理を億劫に
感じていた経理担当者がkintoneで管理するように。
そこまでPC操作が得意でない方でも、理想とするオペレーションに近づけるようkintoneでカスタマイズを重ね、処理
スピードが大幅に改善
など他にも10アプリほど
<併用しているサービスと用途>
・ファイル管理:Google Drive(リンクをkintoneに貼って、その都度ファイル更新の通知を行なっています)
・進捗管理:Google Spread Sheet(kintoneトップ画面にリンクを貼って常時アクセスできるようにしています)
・スケジュール管理:Google カレンダー
・テレビ会議ツール:appear in(kintoneトップ画面にリンクを貼って常時アクセスできるようにしています)
・会計ソフト:freee(各メンバーの入力作業は、kintoneアプリのタイムカード上で交通費精算も含めて管理し、経理担当が
それらをエクスポートしてfreeeに蓄積しています)
など
サイボウズLiveを社内グループウェアとして利用していたのですが、同時並行で進行する複数の発電所プロジェクトを適切に管理することができなくなってきたため、操作性と柔軟性の高いサービスへの切り替えを検討していました。
①あまりPC操作に慣れていない人でも、誰もが簡単に使えること
②「自分たちが発注者であり顧客」でもある発電事業の独特な形態にも則した形でカスタマイズ出来ること
これら2点を意識してツールを探していたところ、kintoneの存在を知り、さっそく試用しました。
kintoneの無料試用期間の中で、自分たちの業務に合わせて仕様を独自にカスタマイズできること、そしてPC操作に不慣れなママさんを含めメンバーさんが抵抗なく利用できることがわかり、1ヶ月後には年間申込でkintoneを本格導入する運びとなりました。
<コンセプト>
〜脱しよう情報洪水、減らそう情報迷子〜
<企画開発の意義>
・会社設立当初は「サイボウズLive」を利用
いくらリモートで働いても良いというルールをつくっても、電話とメールばかりを頻用していては、どうしても生産性は低くなってしまいます。チーム全体の生産性を高めるためのツールとして、グループウェアの必要性は社会的にも認知されており、私たちも会社設立してからは社内のコミュニケーションツールとして、サイボウズLiveを利用していました。そこでは、掲示板のトピック説明箇所に対処すべきアクションを整理して書き込み、終わったものはグレーに、緊急性の高いものは赤という風に、視覚的にわかりやすいような形で管理していました。会社を立ち上げた当初は、私のほかはプロボノで携わってくれていたメンバーと5名前後で進めていたので、全く問題ありませんでした。
・浮き彫りとなった問題点
ですが、プロジェクトが進むにつれて少しずつメンバーが増え、書き込まれる内容も多岐にわたって、しかもより深くなってきました。こうした変化に伴い、必要な情報が埋もれてしまうなど、サイボウズLiveでは適切なプロジェクト管理が難しくなっていたのです。
このような「情報洪水」が起こるようになった背景には、情報共有に対するメンバーの意識が高いということが挙げられます。というのも、当初から「情報の共有が重要」ということは口酸っぱく伝えていたが故に、みんなが社内外の打合せや現地視察の内容を掲示板にどんどんと書き込んでくれていたからです。逆説的ではありますが、こうしたメンバーの意識と行動に対して、それをきちっとわかりやすく整える仕組みが追いついていなかったということです。
・問題点の具体例
サイボウズLive上にある掲示板で情報管理していたことは先述の通りですが、更新された通知はグループに参加している全員に周知されます。つまり、単にプロジェクト単位のグループに属している全員に通知されてしまうため、本来チェックしなければならない更新内容が、チェックする必要性の低い情報に埋もれてしまうという問題がありました。
書き込まれる頻度と量が増えるにつれ、かえってトピックが乱立し、みんなで情報の海に溺れかけてしまっている、そんな状況に陥っていたのです。気がつくと、欲しい情報には自力で辿りつけずに検索したり、誰かにその情報がどこにあるかを聞くことが多くなっていました。
・サイボウズLiveからの飛躍
こうした状況では、たくさんのロスが出てしまい、まさに「もったいない」ことばかりです。なかなか良いアウトプットは生まれません。ですから、皆が懸命に書き込んでくれる情報をキレイに蓄積更新しながら、良い発電所をつくれるような「もったいなくないプロジェクト管理」をする必要がありました。
・kintoneで企画開発する意義
このような経緯がある中で、kintoneだからこそ
①あまりPC操作に慣れていない人でも、誰もが簡単に使えること
②「自分たちが発注者であり顧客」でもある発電事業の独特な形態にも則した形でカスタマイズ出来ること
という条件をクリアできることがわかりました。とくに私たちのような発電事業者でベンチャーであると、そのビジネスモデルの特異性とスピード感に対応するためには、既製品のグループウェアやテンプレートだけでは対応しきれません。溢れんばかりの膨大な情報を、しかるべきトピック&スレッドにてディスカションしながら発電所のプロジェクトマネジメントをしていくことができるのは、このkintoneだからこそ成し得ることであるという点で非常に意義あることだと思っています。
〜こんなことを思いながらやっております〜
<地方で起業するリアルな難しさ>
・私が2013年の11月に長野県松本市の山奥にある集落で会社を設立して3年あまりが経ちますが、メンバー15人というまだまだ小さなベンチャー企業です。
・ベンチャーというと、優秀な人材が揃っているというような、どこか華やかなイメージがあるかもしれません。
・あるいは、地方というと憧れの田舎生活やスローライフという言葉みたいに、どこかアルプスのハイジ的なイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
・ですが、ローカルで起業するということは、決してそんな甘いものではありません。
・例えば、冬になれば雪が降ります。その量が都市部とは比べものにならないほど多いので、朝5時に起きて雪かきをしなければ
ならない日もあります笑
・ましてや、道路凍結は日常茶飯事です。そんなときに社員が車を運転して、標高800mほどの山奥にある会社事務所へ通勤する
ことは、とても危険です。
・昨年の冬に、雪道の運転にまだ慣れていないメンバーの1人が仕事で運転中にスリップし、ガードレールにぶつかって車が
ボコボコになりました。
・幸い対向車も来ていなかったため、大事故は免れましたが本当に危ないです。
・このように通勤が物理的に困難という状況の中であっても、仕事の生産性を追求しなければ会社が立ち行かなくなります。
・ですので、社員が天候を理由に働けないということは、とても致命的なわけです。
<山村ビジネスを実現するために大切なこと>
・また、15名いる社員の中には、子育てをしながら働く現役ママさんが3名おられます。
・まだ幼い子どもが急に体調を崩したので保育園に迎えにいくこともありますし、その翌日からは看病で自宅にいないといけない、
ということもあります。
・子育てをしながらの短時間勤務という制約があるママさんは、なかなか企業では採用しにくい、あるいは補助的な役割だけを
任せるというのが一般的だとは思います。
・ですが、私たちの会社では、ママさんにも裁量ある仕事をどんどん任せますし、能力を余すところなく思う存分に働いて
欲しいと思っています。
・というのも、過疎化が進んでいる山間部に事務所や発電計画地点があるという地理的な問題があると考えているからです。
そもそも、どれくらい山奥かというと、まず標高が820mなので、東京スカイツリー634mと新宿モード学園コクーン
タワー203mを合わせた高さより、やや低いくらいというレベルです笑
所要時間でいうと新宿から特急あずさに乗ること3時間で松本駅、そこから山の方に伸びる松本電鉄上高地線という
路線で30分乗ったところにある終点が最寄り駅です。
基本的に登山の格好をした人しか乗降しないその最寄り駅から7.2kmを車で15分ほどさらに山奥へ。
この山道が片側一車線でトラックや観光バスがバンバン行き交うので慣れていないと危ないですし、先述のスリップ事故も
この道中です。
ちなみにGoogle Mapで、この最寄駅とのルート検索すると、徒歩1時間45分で、獲得標高300mでした笑
お猿さんを見ても何も驚かないですし、たまに熊の目撃情報もあります。
・こんな山奥だからこそ小水力発電ができるのですが、やっぱり人材確保は簡単じゃないですし、間違いなく経営課題の1つです。
・だからこそ、たとえ時間的な制約があるママさんでも、前向きに仕事を頑張ってくださる方であれば、
責任ある仕事も存分に任せることにしています。
・ママさんだけでなく、うちにはインド、ロシア、台湾など外国籍社員が多いのも、同様の理由です。
・彼らは、やる気や能力があっても外国籍という理由や就労ビザの問題で日本企業に採用されにくいという事情があります。
・そして、長野のメンバーだけでなく、東京に家族との住居を構えながら2拠点で仕事と生活を両立しながら働くメンバーも
います。
・金融機関からの資金調達などの業務は、東京での打合せも多いため、東京〜松本間を行き来しながらリモートで働く彼らの存在も
欠かせません。
*このように、ヒトモノカネが特に不足しがちな地方だからこそ、それを嘆くのではなく、あるものをいかに活用するか、
どうやったらできるのか、そういう基本姿勢が重要であると考えています。
<1人1人が安心・集中して働ける環境づくり>
・地方を拠点に経営している私たちのような企業では、こうした制約により、事業をすることが難しいということは上述の通りです。
・競合他者がほとんどいないということが何よりの説明材料かもしれません。
・こうした厳しい環境だからこそ、15人のメンバー1人1人が集中して働ける環境をつくり、チームとしての成果をスピーディーに
最大化したい
・そうした想いで、
ー 事務所以外の場所でも不自由なくリモート勤務できるように業務上やりとりのスマート化
ー あまりPC操作に慣れていない人でも容易に情報を管理できるようなインターフェースづくり
ことを意識しながら日々の業務で kintone を利用し改善しています。
〜発電所も kintoneも 手探りで〜
kintone導入後半年あまりが経ちますが、常に自分たちで業務効率化を意識して、必要な場合はkintoneの仕組みを改善するようにしています。発電所を建設してからも水量や気温や砂の混入具合を見ながら設備を維持管理していくのと同様に、グループウェアも導入してから自分たちにとって最適な仕組みを調整していくことが大切です、kintoneがそれを可能にしてくれました。使いきれていないチームのポテンシャルをkintoneで活かすこと、そしていいチームをつくって発電所をつくり、未利用の水を活かすこと。使われいない水や人のエネルギーをちゃんと活かすこと、私たちの未来は、まだ始まったばかりです。
2017年8月1日~8月31日まで
お一人様、何社でも投票できます。
※投票は1つのエントリーに対して、1日1度までとなります。186
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