2025年7月版 主なアップデート

アップデート実施日:2025年7月13日

7月13日に実施されるアップデート内容をご紹介します。

ポータル ポータルに新しいページを追加できるように
検索 複数のキーワードでアプリを検索できるように
アプリ 文字列複数行フィールドが空欄かどうかを絞り込み条件として設定できるように
AI機能 プロセス管理設定AI:AIと対話しながらプロセス管理の設定を進められる機能
アプリ設定 アプリアクションのボタンが表示される条件を設定可能に
全般 その他のアップデート・改善・修正
JavaScript API
(全体)
実行時の環境についてより幅広い情報をJavaScript APIで取得できるように
JavaScript API
(ユーザー)
実行ユーザーについてより幅広い情報をJavaScript APIで取得できるように
JavaScript API
(アプリ設定)
アプリ設定についてより幅広い情報をJavaScript APIで取得できるように
JavaScript API
(アプリ、レコード)
アプリやレコードについてより幅広い情報をJavaScript APIで取得できるように
JavaScript API
(スペース)
スペースについてより幅広い情報をJavaScript APIで取得できるように
JavaScript API
(開発基盤刷新)
各画面がフロントエンド基盤刷新の前か後かをJavaScript APIで判定できるように
検討中の機能
アップデートオプションの変更内容

APIの更新内容の詳細は、APIアップデート情報をご覧ください メンテナンスにおけるkintone APIのアップデートはこちら

本アップデート内容は情報公開時点のものであり、今後変更される場合があります。
その他の変更点は、定期メンテナンス情報をご覧ください。 メンテナンスにおける変更点はこちら

ポータル
ポータルに新しいページを追加できるように

kintoneシステム管理者が、従来より提供していたポータル(1枚目)とは別に、2枚目以降のポータルを新たに作成できるようになりました。2枚目以降のポータルでは、表示するコンテンツ(ウィジェット)の内容や配置をより自由に設定できるようになっており、目的に応じたポータルを作成しやすくなっています。
1枚目のポータルについても、今後機能改善を行なっていく予定です。

新たに作成できるようになるポータルの例

2枚目以降のポータルを作成すると画面上部にタブが表示され、タブを切り替えることによって複数のポータルを表示・利用することができます。

2枚目以降のポータルは、現時点ではPC版でのみ表示されます。

ライトコースを契約中の環境では、2枚目以降のポータルを作成することができません。


2枚目以降のポータルの特徴:各ポータルに表示するウィジェットの内容や配置をより自由に設定可能

2枚目以降のポータルでは、複数種類のウィジェットから必要なものを選択して、ポータルに表示する内容を設定することができます。ウィジェットは、位置をドラッグ&ドロップで変更できます。また、同じ種類のウィジェットを複数表示させるように設定することも可能です。これにより、利用者が迷わず目的の情報に辿り着けるようなポータルを設定しやすくなっています。

2枚目以降のポータルの設定画面

ドラッグ&ドロップでウィジェットを追加できます。

「指定したアプリウィジェット」の利用例

ギャラリー形式(アプリアイコンを大きく表示する設定の場合)
リスト形式

指定したアプリのみを表示させることができます。
表示方法はギャラリー形式とリスト形式の2種類から選択でき、ギャラリー形式の場合はアプリアイコンの表示サイズを変更できます。


2枚目以降のポータルの特徴:最初に表示するポータルを組織ごとに設定可能

2枚目以降のポータルの中から、利用者に最初に表示されるポータルを組織ごとに設定できます。設定が行われていない組織に所属するユーザーには、これまで通り1枚目のポータルが最初に表示されます。

例えば、営業部のメンバーがログイン直後にkintoneを開いた際に、「営業ポータル」が最初に表示されるように設定できます。

検索
複数のキーワードでアプリを検索できるように

アプリを検索する際に、複数のキーワードをスペース区切りで入力して検索すると、複数のキーワードとして検索できるようになりました。
これまでは、複数のキーワードをスペースで区切っても複数のキーワードとして検索されず、入力したキーワード全体が含まれるアプリのみが検索結果に表示されていました。

例:「出張申請FAQ」アプリを探している場合

アップデート前:「FAQ 出張」の検索結果

「FAQ 出張」のひとまとまりをアプリ名に含むアプリのみが、検索結果に表示されていました。

アップデート後:「FAQ 出張」の検索結果

「FAQ」と「出張」の両方をアプリ名に含むアプリが、検索結果に表示されるようになります。

アプリ設定や管理画面などでの複数キーワードによるアプリ検索、および複数キーワードによるスペース検索は、8月版以降で対応予定です。

アプリ
文字列複数行フィールドが空欄かどうかを
絞り込み条件として設定できるように

文字列複数行フィールドが空欄かどうかを絞り込み条件として設定できるようになりました。これにより、例えば案件管理アプリでの案件詳細フィールド(文字列複数行)が空欄のレコードのみを絞り込んだり、アンケートアプリで自由解答フィールド(文字列複数行)が空欄ではないレコードのみを絞り込むことができ、目的のレコードの内容をより早く確認することができます。

レコード一覧画面の絞り込みダイアログ

絞り込み条件を設定する箇所で文字列複数行フィールドを選択したとき、「空欄である」「空欄ではない」を選択できるようになります。例えば、「案件詳細」フィールドが空欄のレコードのみを絞り込む、といったことが可能になります。

以下の箇所で利用可能です。

  • 絞り込みダイアログ/一覧設定画面での絞り込み条件
  • 集計ダイアログ/グラフ設定画面での絞り込み条件
  • リマインダーの条件通知設定画面での通知の条件

AI機能
プロセス管理設定AI:
AIと対話しながらプロセス管理の設定を進められる機能

kintone AIラボにて「プロセス管理設定AI」の提供を開始しました。「プロセス管理」設定画面でAIに実現したい業務や要件を伝えると、AIがフォームの設定情報を読み取った上で業務フローやプロセス管理の設定を提案します。提案内容はワンクリックで設定画面に反映できます。これを利用することで、プロセス管理の設定に慣れていない方でも、AIと対話しながら設定していくことができます。

利用画面

kintoneAI管理画面で「プロセス管理設定AI:利用する」と設定するとご利用いただけます。
なお、プロセス管理が既に有効化されているアプリではご利用いただけません。

現時点では一部の設定(「アクションを実行できる条件」等)には対応していません。

アプリ設定
アプリアクションのボタンが表示される条件を設定可能に

アプリアクションの設定で、アクションのボタンを表示する条件として、フィールドの値やステータスを指定することができるようになりました。これにより、例えばプロセス管理のステータスで「完了」となっているレコードでのみアプリアクションを利用して、レコードのデータを別アプリに転記するような設定が可能となります。これまでは、レコードの状態によってアプリアクションのボタンの表示を出し分けることはできませんでした。

アップデート後のアプリアクションの利用例

ステータスが「完了」のレコードでのみ、
アプリアクションのボタンが表示される

ステータスが「完了」以外のレコードでは、
アプリアクションのボタンは表示されない

アップデート後のアクションの編集画面

「アクションを利用できる条件」が新たに設定できるようになっています。

全般
その他のアップデート・改善・修正

モバイルアプリ(iOS版):iPadで、添付ファイルを全画面でプレビュー表示できるよう修正

kintoneモバイルアプリをiPadで利用した際、レコード等に添付されたファイルが、全画面でプレビュー表示されるよう修正しました。修正を含むバージョン(v3.0.6)は、2025年6月13日に公開済みです。
v3.0.0(2024年10月15日に公開)よりも前のバージョンでは、添付ファイルがiPadの全画面でプレビュー表示されていましたが、v3.0.0以降のバージョンで、iPadの画面サイズよりも小さなウィンドウ内で、添付ファイルがプレビュー表示されていました。

アップデート前

アップデート後

この新機能の利用には、モバイルアプリのv3.0.6以降のバージョンへのアップデートが必要です。

JavaScript API(全体)
実行時の環境についてより幅広い情報を
JavaScript APIで取得できるように

JavaScript APIを通じて、実行環境のサブドメイン名や契約ライセンスなど、環境に関する情報を取得できるようになりました。これにより、実行時の環境に応じたカスタマイズの動作を切り替えやすくなります。

今月のアップデートでは、実行時の環境情報に加え、ユーザーやアプリ関連の情報を取得できるJavaScript APIなど、合計25種類がリリースされます。これにより、従来のAPIでは実現が難しかった情報取得が、簡単かつメンテナンス性の高い方法で実装できるようになります。

今後も、より幅広い情報を取得したり、画面の要素を操作できるAPIを順次リリースしていく予定です。

環境情報取得 JavaScript API
サブドメインと契約環境の取得API kintone.getDomain()
kintoneの契約中コースの取得API kintone.license.getSubscriptionPlan()
試用期間中の判定API kintone.license.isTrial()
「利用する機能の選択」設定の取得API kintone.system.getAvailableFeatures()
利用可能なAPI種別の取得API kintone.getAvailableApiTypes()

詳細はdeveloper networkをご覧ください。

JavaScript API(ユーザー)
実行ユーザーについてより幅広い情報を
JavaScript APIで取得できるように

実行ユーザーの権限やアクセスしているデバイスなどの情報をJavaScript APIで取得できるようになりました。これによりユーザーやデバイスに応じたカスタマイズの動作を切り替えやすくなります。

ユーザー情報取得 JavaScript API
モバイル画面へのアクセス判定API kintone.isMobilePage()
モバイルアプリからのアクセス判定API kintone.isMobileApp()
セキュアアクセスからのアクセス判定API kintone.isAccessWithClientCertificateAuthentication()
ログインユーザーの.com共通管理者判定API kintone.isUsersAndSystemAdministrator()
ログインユーザーのシステム権限の取得API kintone.system.getPermissions()
ログインユーザーの個人設定の取得API kintone.getUserPreference()
ログインユーザーのサービス利用状況取得API kintone.getAvailableServices()

詳細はdeveloper networkをご覧ください。

JavaScript API(アプリ設定)
アプリ設定についてより幅広い情報を
JavaScript APIで取得できるように

アプリのフィールド設定などをより詳細にJavaScript APIで取得できるようになりました。これにより画面上のフィールドのカスタマイズなどが行いやすくなります。

アプリ設定取得 JavaScript API
アプリ設定(アプリ名など)の取得API kintone.app.get()
アプリのフィールド設定の一括取得API kintone.app.getFormFields()
アプリのフォームのレイアウト設定の取得API kintone.app.getFormLayout()
アプリのカテゴリー設定の取得API kintone.app.getCategories()

詳細はdeveloper networkをご覧ください。

JavaScript API(アプリ、レコード)
アプリやレコードについてより幅広い情報を
JavaScript APIで取得できるように

アプリやレコードのアクセス権などのより詳細な情報をJavaScript APIで取得できるようになりました。これによりアプリやレコードの状態に応じたカスタマイズが行いやすくなります。

アプリ情報取得 JavaScript API:
ログインユーザーのアプリアクセス権限取得API kintone.app.getPermissions()
ログインユーザーのレコードアクセス権限取得API kintone.app.record.getPermissions()
ログインユーザーのフィールドアクセス権限取得API kintone.app.record.getFieldPermissions()
アプリのメンテナンスモード判定API kintone.app.isMaintenanceMode()
アプリの動作テスト環境判定API kintone.app.isTestEnvironment()
レコードのステータス履歴の取得API kintone.app.record.getStatusHistory()

詳細はdeveloper networkをご覧ください。

JavaScript API(スペース)
スペースについてより幅広い情報を
JavaScript APIで取得できるように

スペースの情報とスペースにアクセスしているユーザーの管理権限をJavaScript APIで取得できるようになりました。これにより、ゲストスペースでの利用を考慮したカスタマイズなどが行いやすくなります。

スペース情報取得 JavaScript API
スペース情報の取得API kintone.space.get()
ログインユーザーのスペース管理権限の取得API kintone.space.getPermissions()

詳細はdeveloper networkをご覧ください。

JavaScript API(開発基盤刷新)
各画面がフロントエンド基盤刷新の前か後かを
JavaScript APIで判定できるように

JavaScript APIで各画面が「フロントエンド基盤刷新」の前か後かを判定できるようになりました。これにより、各画面のフロントエンド基盤の刷新に対応する際に、刷新の前後の判別を行えるようになりました。

フロントエンド基盤刷新とは

kintone開発チームでは、今後の製品改善スピードの向上を目指し、リリース当初から利用し続けてきたフロントエンドの技術基盤の刷新を進めています。また、刷新に合わせて既存画面の再構成や既存機能の見直しも行い、刷新が完了した画面を順次リリースしています。

フロントエンド基盤の刷新後の画面かの判定 JavaScript API
フロントエンド基盤の刷新後の画面かの判定API kintone.isRevampedUI()

詳細はdeveloper networkをご覧ください。

検討中の機能

検討中の機能をご紹介します。
kintoneシステム管理の「アップデートオプション」画面で、各機能を有効化することで、実際の動作をお試しいただけます。
「検討中の機能」にて提供している各機能に対して、皆様からのフィードバックをお待ちしております。
検討中の新機能に対するフィードバックは、kintoneの改善に協力するフォームにて募集しています。

開発基盤 フロントエンド基盤の刷新(「Excelを読み込んで作成」画面)

※なお検討中の新機能は、定期メンテナンス以外のタイミングでも随時、仕様変更やアップデートオプションの提供開始・終了が実施されます。

開発基盤
フロントエンド基盤の刷新(「Excelを読み込んで作成」画面)

kintone開発チームでは、今後の製品改善スピードの向上を目指し、リリース当初から利用し続けてきたフロントエンドの技術基盤の刷新を、各種画面で順次進めています。今回、新たにアプリストア内の「Excelを読み込んで作成」画面のフロントエンド基盤が刷新され、それにあわせてレイアウト・パーツも一部変更されています。

従来の「Excelを読み込んで作成」画面

刷新後の「Excelを読み込んで作成」画面(※開発中の画面です)

フロントエンド基盤刷新の取り組みの詳細は、過去のお知らせ「現行デザインへの移行と画面パーツ・レイアウトの共通化を実施」をご覧ください。

アップデートオプションの変更内容

アップデートオプションの変更内容は以下の通りです。

kintoneのアップデートオプション
新機能の無効化
変更なし
「kintoneシステム管理者がアプリ管理者を制限できる機能」を無効にする
2025年8月の定期アップデートが実施されるまで無効化可能です。
変更なし
「レコードのアクセス権の設定保存時に、エラーの箇所だけではなく画面上部にもエラーを表示する変更」を無効にする
変更なし
「kintone AI」を無効にする(kintone AIを利用するには条件があります)
変更なし
「プロセス管理の設定で、作業者以外でも実行できるアクションを設定できる機能」を無効にする
2025年11月の定期アップデートが実施されるまで無効化可能です。
追加
「2枚目以降のポータルを作成できる機能」を無効にする
追加
「複数のキーワードでアプリ名を検索できる機能」を無効にする
追加
「文字列(複数行)フィールドが空欄のレコードを絞り込める機能」を無効にする
追加
「kintone AI:AIラボでプロセス管理設定を支援するAIを利用できる機能」を無効にする
追加
「アプリアクションを利用できる条件を設定できる機能」を無効にする
追加
「JavaScript APIの拡充、およびkintone全体のカスタマイズとJavaScript APIの動作対象画面の見直し」を無効にする
新機能の無効化
(最新チャネルで提供中の機能)
定期アップデート以外のタイミングでも更新されます。最新の状況はシステム管理内の「アップデートオプション」画面を確認してください。
新機能の先行利用
なし
検討中の新機能
変更なし
「kintoneシステム管理のデザイン改善:『ヘッダーの色』画面のデザイン・レイアウト変更」を有効にする
提供終了
「2つめ以降のポータルを作成できる機能」を有効にする
変更なし
「新しいファイル読み込み画面」を有効にする
変更なし
「アプリ管理画面でアプリ管理者数を確認できる機能」を有効にする
追加
「Excelファイルからアプリを作成する画面のフロントエンド基盤の変更」を有効にする
定期アップデート以外のタイミングでも更新されます。 最新の状況はシステム管理内の「アップデートオプション」画面を確認してください。
cybozu.com共通管理のアップデートオプション
新機能の無効化
変更なし
「ユーザーを追加または編集する際の画面のデザインを変更」を無効にする
2025年8月の定期アップデートが実施されるまで無効化可能です。

アップデートオプション機能の詳細や、提供中の各項目(新機能)については以下のヘルプページを参照してください。