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医療と介護を一体運用し、
チームとして人の一生を支える情報共有システム

医療法人ゆうの森
医療法人ゆうの森事務局
在宅医療を主体とした有床診療所「たんぽぽクリニック」と、へき地医療に取り組む「たんぽぽ俵津診療所」を中心に、在宅医療・介護関連事業を展開する医療法人。
重い病気であっても住み慣れた自宅で最期まで療養できるよう、24時間・365日対応で、多職種で支え、寄り添う医療を提供しています。
2016年6月、医師確保困難な、へき地の医療における新しいモデルを創出したことが評価され、「第1回日本サービス大賞・地方創生大臣賞」を受賞。

kintone 導入背景

医師・看護師やヘルパーなど、医療・介護の多職種が一体的に患者のケアにあたる医療法人ゆうの森において、情報の共有や治療方針の統一は最も大事なことですが、その目的に合ったシステムはないためMicrosoft Acccessのデータベースや、ブログ形式の院内掲示板を用いていました。
しかしながら、モバイル端末の活用が進む中で、クラウド化が困難であることや、機能追加が困難であり、今後の発展性に疑問がありました。

kintone 利用対象となる業務

100名を超える全職員が利用しています。
患者様に関する情報共有をはじめとして、スタッフのスケジュール管理、営業管理、医薬品発注や在庫管理、休暇や残業等の申請と云った職員の労務管理など、ありとあらゆる業務で活用しています。
特に、へき地診療所「たんぽぽ俵津診療所」では、医師は毎日松山から交代で派遣、管理機能はすべて100km離れた松山市にあるという状況の中で、現地スタッフの管理・コミュニケーションに欠かせないツールとなっています。

該当するアプリやスペース名

コンセプトと企画・開発の意義

1)スケジュール
全職種のスタッフの予定を見える化するアプリ。職員・患者の両方に視点からの予定を同時に管理することができます。
在宅医療は、患者ごとにスケジューリングされた定期的な訪問予定に沿って提供されます。医師の訪問だけでも月に1,000件を超え、加えて病状悪化に伴う急な往診も日々発生し、訪問時間や担当者の変更など、迅速に対応する必要があります。
さらに、当院の医師はへき地の診療所の患者の予定や、今年始まった入院患者の受け入れの予定も把握する必要がありますが、これらすべて、一つのアプリの中で共有されています。

2)申し送り掲示板
訪問した患者のうち、状態変化や治療方針の変更など、共有しておくべき情報を入力しておき、毎朝の全体会議(「申し送り」と呼びます)で多職種が議論するきっかけとなるアプリです。患者データベースにも紐づけけられていることで、一人の患者に対し医療・介護の連携の様子が時系列的に追うことができ、医療に限定された電子カルテを超える情報ツールとなりました。

創意工夫や想い

「スケジュール管理」では単なる予定だけでなく、訪問回数の制限などの診療報酬の複雑なルールが守られているかチェックするための絞り込み機能や、緊急往診の実績や入院患者の在院日数といった、厚生労働省に毎年数値報告を行う必要のある統計も自動で集計されるよう設計し、一元化・省力化を心掛けました。
また、複数スタッフの予定が一目瞭然になるよう、株式会社ジョイゾー様に画面カスタマイズを依頼。私共の業務にぴったりのスケジューラが実現しました。

「申し送り掲示板」では、スタッフが慣れ親しんでいたブログ形式のビューを踏襲するために画面カスタマイズを行い、ブログ風のビューを実現しました。
従来のブログから進化させ、患者データベースから年齢・病名・介護度と云った基本情報をルックアップさせることで、初診の患者であってもその方の在宅療養のイメージがし易いよう工夫しました。

資料