本記事は日経電子版広告特集にて制作・掲載された記事です。
(掲載期間:2018年9月28日~)

提供:サイボウズ

組織の問題をどう解決すべきか 管理職/プレマネ/現場が“本音”を吐露!

覆面座談会 [前編]

覆面座談会 [前編]

スポーツの世界だけじゃない!

ビジネスの世界にもまん延する “話がかみ合わないバラバラな組織”問題

覆面座談会 [前編]

昨今、スポーツ界の不祥事が相次いで起こっている。こうした事件を引き起こした原因と根を同じくするような出来事は、程度の差こそあれビジネスの世界でも起きているのではないだろうか。こんにちの組織が抱える課題を明らかにするべく、企業の「管理職」「プレイングマネージャー(プレマネ)」「現場社員」を対象にアンケート調査を実施したところ、“組織がバラバラ”という深刻な事態があることが見えてきた。価値観は立場によっても、時代によっても変化するにも関わらず、多くの企業は価値観の変化への対応において、まさに過渡期にあり、そのため組織に壁が生じて業務改善や生産性向上などを阻害している。そこで今回、さまざまな業種業界の企業で働く6人を招いて覆面座談会を実施、それぞれの立場から組織の課題とその解決策を議論してもらった。

  • 営業部門の現場A氏
  • 広告会社で営業を担当。管理職との間に
    距離を感じている。
  • 総務・労務部門の現場B氏
  • 不動産会社で総務を担当。
    上司の説明不足に不満を持っている。
  • 人事部門のプレマネC氏
  • 外資系の人事部門で採用を担当。
    コミュニケーションは重要と認識している。
  • 研究開発部門のプレマネD氏
  • 消費財メーカーの研究開発を担当。情報共有は
    むやみにしないほうがよいと考えている。
  • 営業・企画部門の管理職E氏
  • 教材会社の営業部門長。せっかくの助言が
    部下に伝わらないと嘆いている。
  • 営業・企画部門の管理職F氏
  • 法人向け語学研修会社の地域統括責任者。
    情報共有の大切さを痛感している。

立場による思考の違いが
“バラバラな組織”問題の原因に

 レスリング、アメフト、ボクシング、体操 ―― このところスポーツ界では組織の存続にかかわる問題が頻発している。いずれもトップをはじめとした管理者層による理不尽な指示や、権力や立場を利用したパワーハラスメントが主な原因とされており、当然のことながら組織の長の責任は疑う余地がない。

 しかし誤解を恐れずに述べれば、騒動の原因がすべて組織の上層部にあるわけではないだろう。彼らは彼らなりに組織を良い方向へ導こうとしているが、それが時に行き過ぎた指示/指導を招いているとも考えられる。組織のトップには現場の声が届かない。一方で、現場の指導者はトップの顔色をうかがって忖度(そんたく)する。こうした風通しの悪い組織、立場によって目指す方向がバラバラな組織だからこそ、問題が起きるのではないだろうか。

 これはなにもスポーツ界に限った話ではないだろう。ビジネスの世界、すなわち企業組織でも程度の差こそあれ、同様の問題が起きているはずだ。その実態を明らかにするため、企業の管理職、プレマネ、現場を対象に、組織に関するアンケート調査(注1)を実施した。

 その結果を見ると、どの立場でも共通して「組織の動きや仕事を停滞させたくない」「仕事のやり方を効率良くしたい」と考えていることがわかった。一方で、管理職は「意思決定のスピードを早めたい」、プレマネは「優秀な組織にしたい」、現場は「本来の業務にあてる時間を増やしたい」という要望・欲求が相対的に高いという結果が出た。

 つまり、「組織の立場による思考の違いが“バラバラな組織”という問題の原因につながっているのではないか」という仮説を得ることができた。

 この仮説の真偽を明らかにするとともに、問題解決の糸口を探るため、さまざまな業種や業界で働く立場の異なる6人を招いて覆面座談会を実施した。

注1)マクロミル社が実施したWebアンケート調査/サンプル数:20,000サンプル/実施日:2018年4月26日~27日/

「意見を聞いてくれない」
×「聞くまで報告しない」
話がかみ合わない言い分

 覆面座談会の参加者は、現場からは営業部門のA氏、総務・労務部門のB氏、プレマネとして人事部門のC氏、研究開発部門のD氏、管理職として営業・企画部門のE氏とF氏の6人。座談会はやや緊張した空気の中、「組織の問題」について意見を聞くところから始まった。

写真:覆面座談会風景 その1
写真:覆面座談会風景 その2
写真:覆面座談会風景 その3

―― 今回の座談会の前に「いまの組織にはどのような問題があるのか?」という事前調査を行いました。まず現場層からは「新しいことをしても、結局はつぶされるので、やる気をなくす」というコメントが寄せられています。

アイコン:現場B現場B

私の会社では、頭ごなしに「ダメ!」と言われることがあります。私たち現場にとっては何がダメなのかさっぱりわかりません。もっと私たちの意見に耳を傾けてくれればいいのですが。

アイコン:管理職E管理職E

現場からの意見には実現が難しいものもあります。自分の考えと違っているからといって「つぶされる」と感じてはダメ。成功のための助言ですから、それでやる気をなくしたりモチベーションを下げたりはしないでほしいですね。

―― プレマネからは「上は“下にとって不要”と勝手に判断して情報をクローズするので、結果、仕事が停滞する」というコメントが寄せられています。

アイコン:現場B現場B

上司(プレマネ)に対して私たちが必要な情報を共有してほしいと頼んだことがあります。そうしたところ、私たちがその情報を使って仕事をしていることをまったく理解しておらず、驚きました。

アイコン:プレマネCプレマネC

自分がいま、どんな業務をしているのか、きちんと伝えてくれないと、この情報は必要ないだろう、言わなくてもいいだろうと判断しますよ。言ってくれないとわからないことだってあります。

―― 管理職からも「こちらから聞かないと、問題を報告してこない部下がいる」「指示待ちが多い」というコメントがありますか、これはどうですか?

アイコン:現場A現場A

私はまず、距離が近くて相談がしやすいプレマネに報告します。管理職との間には距離があって、コミュニケーションが取りづらいからです。

アイコン:プレマネDプレマネD

指示待ちが多いのは仕方がない面もあるとは思います。現場の人からすれば、上司と自分の仕事の進め方が違うとき、どうせ仕事を進めても修正が入るのだから、最初から上司の指示を待とうとなるわけです。

 どの企業でも、組織内における自分の立場から感じる不満がある。現場からは意見を言っても聞いてくれないという不満の声が挙がる。一方の管理職は、現場の意見に対して助言をしても聞き入れられないと困惑する。また部下は、自分たちが必要な情報を上司はわかっているはずだと思っている。上司は相談してくれないとわからないと言う。やはり立場の違いによる齟齬(そご)があることは明白だ。

話がかみ合わない3者の言い分

図:話がかみ合わない3者の言い分

なぜ「コミュニケーション不足」は起こるのか?

 立場によって、それぞれの言い分はある。このまま平行線をたどり、溝を埋めることはできないのだろうか。

写真:覆面座談会風景 その4
写真:覆面座談会風景 その5

―― ここまで、事前調査のコメントに対してそれぞれの意見を交わしてもらいましたが、どう思われましたか?

アイコン:管理職E管理職E

現場B氏の「耳を傾けてほしい」という意見で思い出しましたが、私の部下から「新しいことを提案すると、必ず自分が担当に指名されてしまうので嫌だ」と言われたことがあります。こちらとしては押しつけたつもりなどまったくなかったのですが、ずれて伝わっていたのかもしれません。「伝わっているはず」という思い込みから、まずはなくさないといけませんね。

アイコン:現場B現場B

誰がどの情報を必要としているのか、やはり現場の私たちからも言わないと、上司は把握しきれないのだな、と感じました。

アイコン:プレマネDプレマネD

「いま、こういう仕事をしている」と上司にインプットしておくことは大事だと思います。

アイコン:プレマネCプレマネC

問題の「報告」になると、急に上司や役職者が出てきて「ちょっといいですか?」と仰々しくなり、その結果、言えないとか、報告が遅れることがあります。お互いがコミュニケーションしやすい社風や雰囲気を醸成する努力も必要だと思います。

アイコン:管理職F管理職F

現場A氏の「コミュニケーションが取りづらい」という意見は、自分を信頼してくれる部下がいない上司の責任、つまり管理職の責任だとつくづく感じます。私自身もしっかりしなければいけませんね。

 「報告してこない」「言われるまで待っている」というのは、上司と部下のコミュニケーションが不足し、お互いが信頼し合えていないことが原因だ。管理職も「こちらから言わなくてもわかるだろう」という思い込みをなくさなくてはいけない。「コミュニケーションを取っているつもり」になっていたことで、それぞれの立場同士の信頼感を醸成できなかったのだ。コミュニケーションを活性化させるには、環境や雰囲気づくりが重要になる。これができなかったことが、話がかみ合わないバラバラな組織を生み出した根本的な要因なのだ。

バラバラな組織のもう一つの原因は「情報共有の欠如」

 組織の問題を解決するには、まずコミュニケーション不足の解消が重要だということがわかった。さらに座談会を進めていくと、もう一つ解決すべき課題が浮き彫りになってきた。それは、組織内の情報共有だ。

写真:覆面座談会風景 その6
写真:覆面座談会風景 その7

―― 組織の問題を解決するにはコミュニケーションの活性化が欠かせないという意見が出てきました。円滑なコミュニケーションを図るには、何が必要なのでしょうか?

アイコン:管理職F管理職F

私が身をもって経験したのは、情報共有の重要性です。情報共有ができていなかったため、まったく同じ作業を2人でやっていたのです。情報共有をしっかりやらないと、このような無駄な作業が発生してしまうのだと反省させられました。

アイコン:プレマネDプレマネD

確かに情報共有は重要ですが、むやみに共有することも考えものです。大量の情報を無駄に共有すると、何が重要なのかがわからなくなってしまうのではないでしょうか?重複作業が発生しないようにするには、本当に必要な情報だけを共有すべきです。

アイコン:管理職F管理職F

管理職としての意見を言わせていただくと、すべての情報を社員全員に流すのは現実的ではありません。ですから、どの情報をどの社員とまで共有するべきかを常に考えているのですが、これが正直、非常に難しい。どうするか迷った揚げ句に、情報を共有しないということも結構たくさんあります。必要な情報だけを共有できる手段があればと思います。

アイコン:現場B現場B

情報共有の前に、情報を整理してほしいと思います。必要/不要がわからない情報が多過ぎて、うまく処理しきれません。まずは現場に開示する情報を整理・分類し、必要な人がきちんと使えるようにすることから始めてほしいです。

アイコン:プレマネCプレマネC

組織の問題は、どれも根っこの部分はみんな同じです。コミュニケーションが取れていないから、情報共有ができていないから、隣の人が何をしているのかわからないのです。誰が何をやっているのか、わかるようにすることがきわめて大切だと思っています。

 情報共有のための環境整備が「話がかみ合わないバラバラな組織」問題の大きな解決糸口になりそうだ。しかし、大量の情報をむやみやたらと共有するのではなく、必要な情報を効率良く共有することの重要性が浮き彫りになった。そのためには組織内における良好なコミュニケーション環境が大前提となる。やはり情報共有とコミュニケーションは密接な関係にあるようだ。

 では、「コミュニケーション」と「情報共有」はどのように実現するのが望ましいのか。覆面座談会の討論はまだまだ続く。

“話がかみ合わないバラバラな組織”問題は
解決できるのか?

【覆面座談会・後編】へ続く >>

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